最大で高さ1.5m、幅3mに達する大型のアガベ。葉は150cmの長さに対して15cm程度の幅と細長く、それでいて鋸歯は2.5cmくらいと比較的大きくよく目出つ。
1901年に発表された種。その後
1982年にハワードスコットジェントリー氏がその著書で、これはきっと「ケルチョッベイ
A. kerchovei とマルモラータ
A. marmorata の自然交配種だ」と唱えて以来それが通説になっていたけど、
2024年の遺伝子解析で、ケルチョベイは確定したがマルモラータは明確に否定され、片親は「謎」とされています。というわけで、学術的には興味の対象ではあるものの、真のピーコッキーは生息地が極めて限定的なのと自然交雑種だということもあり園芸界隈ではまずお目にかかる機会はなく、チタノタ
A. titanota の実生から長葉のコが出てくるといういわゆる「ピーコッキー事件」ですっかり有名になったけど、あれは全然ピーコッキーじゃない別の種の可能性が高いです(ケルチョベイとチタノタの交雑種かも)。そんな「誤解ピーコッキー」が多数広まっているので、それこそ本当に真のピーコッキーは園芸市場では入手できないと思ったほうが良さそうです。またいずれ詳しい話をまとめます。