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PUKUBOOK Succulent picture book

2023.2.3 この冬の失敗すべて見せます!――「実録」寒さに弱い多肉植物ランキング

今年はいきなり「大寒波」の年となりました。みなさま無事に乗り切りましたでしょうか? もちろん多肉植物は寒さに弱いとわかりきっている我が家ではそれはもう必死になって室内に取り込んだり不織布やプチプチを巻いたりといった防寒対策を……何もしていませんでした!

寒波上等だ。せっかくだから本当に多肉植物が寒さに弱いのか身をもって実証実験してやろうじゃないの。そんな意気込みで挑戦した全記録をお届けします。

我が家はめったに雪がふらない温暖な気候で有名な大阪にあって、今回の寒波でも温度計で-1℃を下回ることがありませんでした(バケツに張った水が凍結する程度)。また同じ品種でも大きさや栄養状態によって結果が大きく変わります。あくまで同じ環境で比較した1例として参考にしていただければと思います。

うちにあるいろんな多肉植物たちで実際に寒さにやられたコたちを、属別にランキング形式でお届けします。

1位 サンセベリア

まだ氷点下じゃないのに硬い葉っぱの中が溶けたサンセベリア(今年の写真じゃないけど今年も同じ感じに。学習能力がないのかもしれない)

基本的に南国生まれのサンセベリア。品種にもよりますが、ぜんぜん氷点下じゃない5℃くらいでも葉っぱが溶け始めます。本で見かける「窓辺の寒気でもダメ」という世界線ですね。

2位 パキポディウム・アデニウム

パキポディウム アンボンゲンセ
アデニウム

同様に厳しい結果となったのがパキポディウムとアデニウム。ほとんどのコたちは寒波到来の前に結果が出ていて、幹がしわしわのスポンジ状になってしまいました。葉っぱが落ちて休眠状態だから大丈夫、ということは全くないですね。

同じパキポディウムでもこちらのバロニーはノーダメージでした

中にはぴんしゃんしているコもいるので、パキポディウムは軒並みダメということは無いと思いますが、基本的に冬の早いうちから窓際NGの屋内越冬が良さそうです。

3位 ユーフォルビア

ホワイトゴースト

多くの多肉植物ユーフォルビアはパキポディウムと同じような環境で生まれたため、基本的には寒さに弱い品種が多いですね。ホワイトゴーストは大株なので大丈夫かと思っていたけど、わりと冬の早い時期から病気が出てしまって株ごとダメになる事態に……(ごめん)。

メロフォルミス

でも見るからに寒さに弱そうなメロフォルミスの子株は、たっぷりの日ざしを受けて体力があったのか(赤くなってるのがその証)、寒波にもよく耐えてくれました。

4位 カランコエ

カランコエ 唐印
カランコエ 胡蝶の舞

このあたりは毎年安定の溶けっぷり。豪快にとろんと垂れ下げてくれています。ただ、こんな状態でも根本的にダメになることがめったに無くて、垂れ下がった茎から新たに根を下ろして翌年さらに大きく生長したりするので、「防寒対策しなきゃ」という意識があまりありません……(もちろん大きさによるとは思います)。

カランコエは基本的に寒さに弱いけど、カランコエのセレブ「月兎耳」なんかは寒さに強い方で、毎年外に放置していますがダメージを受けたことがありません。そんなコもいます。

5位 アロエ

ブランドレイエンシス
ラウイ系ハイブリッド

品種にもよりますが、多くのアロエは氷点下前後でダメージが出てきます。特にラウイ系のハイブリッドは弱くて再起不能なくらいダメージを負うのはこのあたり。

6位 エケベリア・セダム

新玉つづり
レッドアガボイデス

基本的には寒さに強いと認識しているエケベリアやセダム。ただ今年の寒波は一枚上手。新玉つづりが凍結してジュレ多肉に。ただ葉先はダメージが無いので春には復活してくれるはず。

たくさん置いてあるエケベリアの中で唯一被害が出たレッドアガボイデスは、寒波はノーダメージで乗り切ったのに、0℃をほぼ切らない日が続いた後にこのような姿に。怖いのは氷点下だけじゃないということですね。

7位 アエオニウム

サンデルシー

こちらも基本的に寒さには強いと認識しているアエオニウム。けど今年はサンデルシーに被害が(去年は大丈夫だったけど)。とはいえ被害はまだ葉先だけでたぶん春には元気になってくれると思います。

スーパーバン

驚いたのは、こちらのスーパーバン。葉っぱの一部が半透明になって明らかに凍結しているのに、そのまま自然解凍したら何事もなかったように復活しました。植物は凍結したら即死というイメージでしたが、その説は明確に否定されました(エケベリアとかほかの植物でもあるっぽいです)。

8位 アガベ

前回の越冬特集でサムネイルにした画像と同じ姿が撮れて嬉しい一枚
グアダラハラナ レオン。こいつはメキシコアガベなのでホントは油断禁物

冬には雪原になる北米の乾燥地帯を主戦場としている多くのアガベは、むしろこんな雪が積もった姿が似合うんだぜ!なんて言ってのけるくらい余裕。

アガベ ホワイトアイス
12月の寒さで凍結したレッドキャットウィーズル
1年経って元気に復活した姿

なんて言ってると死にます。アガベと言っても赤道に近いメキシコにお住まいのたとえばチタノタや、ベネズエラ、ジプソフィラあたりのトロピカルアガベは寒さに弱く凍結被害がでたことがあります。

とは言っても、よほどの子株か、極寒の夜でない限り、生長点まで凍結して株ごと枯れることは稀じゃないかと思います。うちではそこまで被害が出たことはありません。

9位 ハオルチア・リトープス

雪をかぶったリトープス
冬を越したハオルチア。うっかり写真を撮り忘れたけどこのトレイは5cmくらい雪をかぶって真っ白になっていました

すっかり雪をかぶっていたのに全品種ノーダメージという、意外とびくともしなかったのがハオルチアとリトープス。とくにリトープスなんて小さいボディで半分くらい凍っていた感はあるのに自然解凍で元気になっています。南アフリカ勢は強いのか?説が持ち上がったけど、アロエやパキポはダメなので即棄却されました。

まとめ

今回は実践編でしたが、理論編の「枯れる理由」に着目したコラムもあるので合わせてご覧いただけると幸いです。

寒い! 日本の中でも比較的暖かいここ大阪の平野部でも12月になるとさすがに明け方の最低気温が0℃近くまで冷え込み、植物たち...

さて、ふつうなら「寒さでだめになってしまうリスク」になんて晒したくないちょっとお高い品種でも、ネタになるなら、みなさまの役に立つ情報を提供できるなら、涙を飲んで実証実験させていただこう!と思うことができるのも、ふだんからヤフオク公式ショップ、そしてシンプルにPVで運営資金をご支援いただいているみなさまのおかげです。ありがとうございます。

という美しい話でまとめてるけど、本当は室内に取り込んだりするのがめんどくさかっただけじゃないの?という疑惑については永遠の闇とさせていただきます。

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