「多肉植物やってます」みたいな話で友人知人と盛り上がったとき、「じゃあ今度何か贈るのでやってみてください」とプレゼントを考えることがあります。この記事では、僕が個人的にそんなシチュエーションで選んできて、実際に喜んでもらった経験を元に「ギフトとして喜ばれる多肉植物」をランキングでお届けしてまいります。
まずは、この記事ではどんなことを考えながら選んでいるのかをメモしておきます。
- 相手は多肉植物どころか観葉植物もあまり知らない初心者
- 広い庭がある人はほぼいないのでバルコニーや室内でも大丈夫
- マメで的確なケアがなくてもすぐダメになったりしない
- 見栄えする
- マニアック過ぎない(相手がさっぱりわからないとアレなので)
- かと言って送り主としてもプライドもあるのでド定番すぎない
堂々の、圧倒的な1位はハオルチアの玉露。コロンと丸いツヤツヤのビー玉が並んだようなビジュアルが「かわいい!」「植物とは思えない」と知らない人でも抜群に受けがよく喜んでもらえます。価格も手頃なのでプチギフトとして最適。予算があるときはかわいい鉢とコーディネートしてもOK。
玉露はいわゆる「オブツーサ」と言われるものの1つなので、雫石 H. 'Shizukuishi' 他のオブツーサだったら玉露でなくても大丈夫ですが、このビジュアルにならないオブツーサもあるので注意は必要です。
ギフトとしての見栄えと多肉植物らしさを押したいなら「寄植え」がおすすめです。品種にこだわるよりも普及種のコスパがいいコでボリューム満点にしたほうが喜んでもらえます。自分で作ってもいいですが、3,000円~5,000円の予算でギフト用の寄植えを調達するのもオススメです。
かわいいのでリビングやキッチンに置きがちですが「絶対に日当たりの良いところにおいて。できれば外」と念押ししなければならないのがやや難点。
例えば新築祝いや事務所開設祝いなど大きくて見栄えのするものが喜ばれる場合はこのあたりがオススメです。そんな用途としてド定番であるユッカやストレリチアのような観葉植物と近いけど、定番品種とは少し異なるワイルドでおおらかなビジュアルに「多肉好きが選んでくれた」感があります。ぜひ玄関先の目立つところにシンボルツリー的に置いていただきましょう(室内だと日照が足りないので)。
室内を飾るグリーンをご所望の場合、観葉植物としてもよく見かけるサンセベリアや硬葉系ハオルチアがおすすめです。サンセベリアと言ってもホームセンターでも見かけるような品種じゃなくて、少しレア度の高いハーニーやサムライドワーフといった品種を選んであげると「知ってる感」が出て良い感じ。
もちろんこのコたちは水をほとんどやらなくても、ノーメンテでも、滅多なことでは枯れないくらい丈夫なのもおすすめポイントの1つ。
無敵のサンセベリアに比べるとちょっとクセはありますが、硬葉系ハオルチアも「ちょっと個性的でコンパクトなアロエ」といった雰囲気でインドアプランツとして活躍してくれます。白ポットやガラスと合わせてモダンで清潔感のあるコーディネートが人気です。サンセベリアと同様に観葉植物コーナーに並んでいますしね。
カネノナルキなんて!って思いました? 言いたいことはわかります。ここで主張したいこと2つあって、カネノナルキはド定番になるだけのことがあるくらい丈夫で育てやすい品種だということ。もう1つはド定番だからこそ、定番とはちょっと違うおしゃれなバリエーションがあるということ。そのバリエーションを探してみてください。
1つはほんのりカールした葉っぱが可愛い「ブルーリボン」。もう1つはブルーグレイの丸葉っぱがかわいい「アルボレッセンス」。どちらもめったに市場に流通しないのでオシャレ感や特別感がとても高く満足していただけると思います。
意外とオススメなのがリプサリス。何しろ日陰でも十分育つ耐陰性があるので、外で管理することが難しい家でもインドアプランツ感覚で管理することができます。それでいて多肉植物らしく水やりの頻度も低くてローメンテナンス。
最後に、今、もっとも人気があって熱い植物であるアガベをご紹介します。けど、人気があるから「とりあえずチタノタを」とは言いません。チタノタは確かに人気がありますが、育て方に難がありどんなひとでもカッコよく育て上げられるわけじゃないのが要注意ポイント(プレゼントするならLEDライトの育成キット付きフルセットにする必要があるかも)。それに品種によってはむちゃくちゃ高いものもあり、よほどの植物好きでないとその価値を理解してもらえません。
じゃあなんで、マクロアカンサや吉祥冠錦が出てきたかというと、これらは育て方が簡単で(基本的にで雨ざらしで日に当てて置けばOK)、小さな子株から始めると、10年20年とその生長が楽しめることがポイント。まさに「長く生長する様子を楽しみたい」という友人からのリクエストに応えて選んだ品種です。
ギフトはもちろん相手あっての事ですし、自分とその相手との関係性でもいろいろ変わっては来ると思いますが、やっぱりなるべく奇をてらわずに「ド定番ちょいはずし」くらいを狙っていくのが成功のポイントだと思います。
とか言いつつ、たまに「カット苗」を裸のまま渡して「やってみて」と無茶振りすることもありますけどね。