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PUKUBOOK Succulent picture book

2024.11.8 特許出願?! シワシワのカット苗を秒速でぷりぷりにする新技術で「多肉植物カット苗」管理の常識を塗り替える回

PUKUBOOK SUCCULENTS で定期的に「カット苗」をご購入の方はもしかして気付いていただけたかもしれません。実は先々週くらいから出荷しているカット苗は、従来のカット苗と比べて「水分量」が桁違い。まるで切りたて新鮮カット苗かと思うくらいパツンパツンになっています。

これが、PUKUBOOKが長年の独自研究によってついに完成させた「カット苗を秒でパツンパツンにする新技術」。

今回はその最新技術を特許出願して独占使用……なんてことをせず、いきなりサラッとシェアさせていただきます。同時に「カット苗の育て方」もそれを踏まえてアップデート。ぜひ挑戦していただければと幸いです。

前提

海外から届いたカット苗はどうしてもシワシワ……(特に葉っぱの薄いタイプは)

これまで、海外から輸入されるカット苗は、長い輸送で乾燥し、しわしわによれてしまうのが一般的でした。もちろんよれた株は体力が弱まっていて、植え付け後に回復するまでに時間がかかるのと、発根や水やりのタイミングを掴むのが難しいのが悩みのタネでした。

それが「ぱつんぱつん」になるなら、少なくとも体力は全快。そのまま植え付けしても発根まで早いし、仮に発根が遅れても耐えられる期間も長くなります。それに発根が遅れてまたよれてきても、このメソッドで回復させることができるし、そもそも発根するまでこのメソッドでずっと給水させてても良いかもしれません。

そんな夢のメソッドです。

結論「水に浸ける」

はい。ネタばらししちゃうと「水に浸ける」だけです。

散々引っ張っておいてマジしょーもなくてスミマセン(汗)
逆にしょーもないから面白いかと思ってあえて引っ張ってたんですけど。

やり方は簡単。カット苗を、水を張ったトレイにぶちまけておくだけです。たぶんなみなみと溜めた桶なんかにドブ漬けしておいても大丈夫かとは思いますが、カット面が触れる程度(0.5~1cmくらい)に浅く水を張ったトレイに置いておくのが無難だと思っています(風や光を阻害しませんし)。

※ドブ漬けで言えば、薬剤を溶かした「薬剤風呂」を用意して届いたものを全部1回ドブ漬けしたほうが良いのでは?と思いつきましたが、基本的にそれって輸出前に向こうの業者さんがやってくれてるんですよね。なのであまり必要性はないかも。

早いと1日で効果が現れます。写真の通り、比較用にすぐとなりの水を張っていないトレイに置いていた苗はしぼんでいて、見た目にもはっきりと違いがわかりますよね。触ってみるともっと明らかで、全体に柔らかい未対策苗に比べて、対策苗は外葉までガッチリ固くなっています。

ぷりぷりになった苗をひっくり返しても根っこらしきものは出ていません(未対策の苗だけ根っこが出ていました)

驚くべきことは、ぷりぷりになった多肉植物ののほとんどの苗はまだ根っこが出ていないんですよ。発根してないのに水を吸うってこと?以前に「ふわふわの根毛が出てこないと水を吸わない」と書いたことがありますが、あれは謹んで訂正させていただかないとですね。 もしかしたら目に見えてないだけで根っこがあるのかもしれませんが。

ハオルチアの発根に対して効果が顕著(近い仲間のアガベにもよく効きそうです)

まだすべての多肉植物で試したわけではありませんが、エケベリア、クラッスラ、ハオルチア……などいろんなタイプの多肉植物で効果を確認しています。特に「ハオルチア」は顕著。水に浸すと数日で、白く新鮮な根っこが出てきます。

もちろんこれは「時期にもよる」と思います。真夏や真冬の休眠期で同じ効果があるかどうかはまだ検証できていませんし、たぶん難しいと思います。ただそもそもそういう時期は、従来の方法でもカット・発根は難しいのでやったらダメな時期。その常識まで覆そうとは思っていません(が、また時期が来たらやってみますね)。

もしかしたら業界では常識で自分だけ知らなかったのかもしれません(みんなして内緒にしてるなんてツレナイなぁ)。改めて検索すると「発根方法」として効果が期待できるよーとお伝えされている方はいらっしゃいました。

新しい「多肉植物カット苗の育て方」

というわけで、今までの常識は無視して改めて「カット苗」のおすすめの管理方法をまとめます。

  1. カットしたばかりの苗は切り口を2~3日乾燥させる
  2. 枯れた下葉やジュレかけている下葉はすべて取り除く(ジュレは進行しやすいので)
  3. 清潔なトレイにカット面を下に向けて並べる
  4. カット面に水が触れる程度(0.5~1cmくらい)水を張る
  5. 風通しの良い、明るい日陰から半日陰に置く
  6. 2~3日に1回(できれば毎日)水を替える
  7. 根が出てきたら清潔な用土に植え替える

水を替える頻度は理想的なことを書いていますが、正直ずっと放置でも大丈夫だとは思います(薄く水を張る程度で風通しの良いところに置くと2~3日で乾いてなくなりますし)。大事なのは株が傷まないことなので、マメに水を替えるより、マメに根っこや下葉の状態をチェックしてあげてください。

リスクもあります

子株がジュレたハオルチア

もちろん良いことばかりではありません。「水に浸けっぱなし」ということはそれだけ蒸れるリスクが高く、実際にいくつかの苗でジュレが確認されました。浸ける前に傷んだ葉っぱを付け根からキレイに除去しておくことは必須で、念のためカットしたての苗や葉っぱを取った苗は1日以上乾かしてから浸けるようにしたほうが良さそうです。さらに2日漬けたら2日乾燥させるといったサイクルで実施するといった対策も考えられます。

ちなみに、水に浸けるにせよ、従来のように用土に植え付けるにせよ「カットしてすぐ植えても大丈夫だよ」という言葉を信用してはいけません。少なくとも1日は乾燥させてください。体験談、というより「カット/未カットの2パターンの比較実験」を何回か繰り返した確かな結果として、カットしてすぐ植え付けをするとジュレるリスクが10~50%くらい上がります(もちろん用土を十分に消毒していればそこまで上がらないかも)。ジュレずに成功したとしてもそれはたまたまです。もちろんそのリスクを理解したうえで「いいよめんどくさいし」という方を止めはしません(笑)

まとめ

と言いながら、今回のメソッドは「いい時期」に「1回だけ」試した程度の「速報」なので、この話自体もそれほど信憑性のある話ではありません。つまり、たまたまかもしれません。SNSだけでなく書籍に掲載されている情報でも、それが自分の環境ややり方に合っているかは人それぞれですので、何でも鵜呑みにせずにトライしてみてください。逆に、トライすることが大事です。いろいろトライすることで自分のやり方が見つかります。この記事もその一助になれば幸いです。

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