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PUKUBOOK Succulent picture book

2024.1.5 資金援助御礼! お預かりした軍資金でゲットしてきた「プレミア価格の超高級斑入り多肉植物」を一挙公開

2024年あけましておめでとうございます。新年1発目のコラムですので、そのおめでたムードそのままに、景気よく「超高級斑入り種」をご紹介させていただこうかと思います。

すべての実際にお取り寄せして新しい「コレクション」とさせていただいたコたちです。今までにもコラムネタにするためだけに買い集めたり出張したりとお金をかけたコラムはいくつかありますが、もしかしたらブッチギリでお金がかかっているコラムかもしれません(笑)

それもこれも、PUKUBOOK COLLECTIONとPUKUBOOK SUCCULENTSでの「お買い上げ」というカタチで、そしてPUKUBOOKを御覧いただくことで「資金援助」していただいているみなさまのおかげです。そんな感謝を込めてお送りします。

2024年に最注目「ローラ錦」とそのそっくりさんたち

デレッセーナ錦
ローラ錦ゴールド
ローラ錦 プラチナ

2023年の多肉オブ・ザ・イヤーにはブラックマディバとスリラーパールという「モンスト種」を勝手ながら選出させていただきましたが、その「次」に人気が出そうな注目の高級種がこの「ローラ錦」です。

ただ、「ローラ錦」といっても2種類出てきているようで、1つは黄斑で、もう1つが白斑。白斑は「プラチナ E. 'Lola Variegated Platinum' 」と呼ばれていて、黄斑は便宜上「ゴールド E. 'Lola Variegated Gold' 」とさせていただいています。2024年1月現在、日本でローラ錦というとゴールド斑のことだけを指していて、白斑は海外の一部サイトでしか出ていません(日本だとうちにしかない可能性もあります)。最先端。ドヤ。

デレシナ錦
ピーコッキー ブルート 錦

さらに興味深いのが、同じように「ローラ錦」として流通しているランダムストライプタイプです。これらは逆に海外では見かけないタイプで、もしかしたら「デレシナ錦 E. 'Deresina Variegated' 」か「ピーコッキー ブルート 錦 E. peacockii Bluete f. variegata 」かもしれないと思って見ています。

よく似た品種をより人気のある「ローラ錦」と偽って流通させているだと?!悪徳業者め!なんて糾弾したいわけじゃなく(笑)、そういうことってよくありますよね、と。そしてそれも含めて多肉植物業界って面白!と思って見ています(『デスノート』のリュークのような顔をしながら)。

ワタクシがやることはただ事実を事実として、そこから推理できる仮説を仮説として、淡々と綴っていくのみです。

自分史上最高値?! 「マードレデルスール錦」

シャビアナ マードレデルスール錦

そのローラ錦をお取り寄せするときに「ついで買い」したものなんですが、実はローラ錦よりもお高く、自分史上最高に高いエケベリア。「シャビアナ錦」と呼ばれるものはいくつかあるけどそのどれもがまだまだプレミア価格ですが、その中でも抜群にお高いのがこの「マードレデルスール錦」

マドレッシュ(マードレデルスール)

マードレデルスール自体は「マドレッシュ」という名前でも見かけるシャビアナのカラバリです。赤からオレンジ系に発色するのが特徴っぽく、マードレデルスール錦も同系統のカラーになっています。

まだまだ超高級種の「リラシナ錦」と「サブリギダ錦」

人気も知名度も間違いない原種の斑入りはそれだけで人気者の素質がありますが、それが飛び切りの美人だったら……。

リラシナ錦

リラシナ E. lilacina の白覆輪斑タイプ。斑の入り方はほんのり縦筋の入っている覆輪斑で、外形もリラシナらしくシャープでツンとしたツメが外向きになる可憐さを備えながら、少しカタチが崩れることがあるのが妖艶な雰囲気もプラス。高級品種の名に恥じない気高さのあるコです。

サブリギダ錦

カンテの姉妹「サブリギダ E. subrigida 」の覆輪斑タイプ。インブリカータ錦 E. 'Imbricata Variegated' に似た雰囲気ですが、葉っぱは大きくゴージャスな印象で並べてしまうとその優雅さは全然敵いません。葉挿しで気軽に大量生産ができないのでしばらくは高値止まりしそうです……。

独自カラーで魅せる「ブルーヘロン錦」と「白鳳錦」

ブルーヘロン錦

ブルーへロン E. 'Blue Heron' の覆輪斑。ほんのりカールした姿がもともとシャビアナに似ているのでシャビアナ錦と言われても納得しそうな雰囲気ですが、覆輪斑の色がストレス化で黄色からオレンジ色に発色するその姿はかなり個性的。個人的に注目している斑入りのニューフェイスです。

白鳳錦

大きく肉厚で真っ白の葉っぱを広げる優美なハイブリッド「白鳳 E. 'Hakuhou' 」の斑入りタイプは、ガラリとお色直し。白、黄色、緑、赤といったいろんなカラーを複雑な柄を織り込んだ、まさに「錦」の名前にふさわしい錦織のようにゴージャスなビジュアルに。もちろん白鳳なのでその大きさは健在。多肉ガーデンの主役間違い無しのインパクトです。

フォルムもカラーも個性的な「エキゾチック錦」

エキゾチック錦

エキゾチック Echeveria 'Exotic' の斑入りタイプ。ランダムストライプ柄。同時期に流通し始めたキュービックフロスト錦 Echeveria 'Cubic Frost' にむちゃくちゃ似ていますが、キュービックフロストもエキゾチックも似ているので、錦はどちらが元かわからなくなった説(キュービックフロスト錦もエキゾチックも同じもの説)が有力に思えます。

完成形はまだ誰も知らない……「紅化粧錦」「ヒルズ錦」「シルバースター錦」

紅化粧錦

紅化粧 E. 'Victor' の斑入りタイプ……とは言われていますが、まだまだ小さい株しか見ることができず、紅化粧のようにがっしりした葉っぱを出してくれるかは未明。木立ちしやすく、子株をたくさん出して群生するところは紅化粧らしさがよく現れています。

ヒルズ錦

2023年末現在、おそらく日本でうちにしかない(笑)レア種。エスター錦 E. 'Esther Variegated' に似ていますが斑の入り方が素直で小綺麗な雰囲気。

シルバースター錦

グラプトベリア シルバースター G. 'Silver Star' の斑入りタイプ。小さく密な葉っぱに白い覆輪斑が入る姿はミニマ錦 E. minima f.variegata に似ていますが、外向きカールした長く細いツメがシルバースターの証。シルバースターは単頭で大きくなるので生長した姿にも期待したいところ。

チワワエンシス錦 陰陽

2023年現在、まだまだレアで羨望の対象になっている「チワワエンシス錦」にはどうも2タイプあるようで、1つは淡いアイボリーの覆輪斑が全体に回っているもの(Slightタイプ E. chihuahuaensis 'Slight Variegated' )、もう1つはコントラストの強いストライプで模様に偏りが出るもの。こちらはその後者タイプで、海外で「Yin Yang(陰陽)」と呼ばれて流通しています。同じ親からの増殖子株でも模様にはバラツキがあります。縞斑というにはあまりにも薄く儚い感じで、もしかしたら先が白いのも斑の影響かもしれませんが、より光の強い環境に置くと模様も強く出るようで経過観察中。比較的お手頃価格。

乙女心錦とカラバリ

乙女心錦 シンブルーフォーム
乙女心錦

セダム 乙女心 S. pachyphyllum の斑入りタイプにもランダムストライプと、全体的に明るいタイプの2種類ありますが、日本だと特に区別されずどちらも「乙女心錦」とされています。海外では淡いブルーのほうをシンブルーフォーム S. pachyphyllum f.variegata 'Thin Blue Form' 、ストライプを単に乙女心錦 S. pachyphyllum f.variegata と呼んで区別。またどちらも「恋心錦」とも呼ばれていますがルーツははっきりしていませんし、個人的には恋心と同一視するのはちょっと疑問……。

結論は出るのか? 「ルンヨニー錦」の同定問題

ルンヨニー錦
マケベニア錦
アンナローズ錦

ルンヨニー E. runyonii の斑入りタイプ。ルーツを辿ると全部同じものらしいのですが、実際に入手して並べてみると違いがあります。ただ、本当に単なる環境の違いかもしれないので同じ環境において経過観察しています。夏までには結論出るかと思っています。

2種類あるラブリーローズ錦

ラブリーローズ錦
ラブリーローズ錦 赤斑

ラブリーローズ錦も超高級種でしたが、ようやく価格が落ち着いてきました。大きく分けて白いランダムストライプの白斑と、所々に赤いストライプと血斑の入る赤斑の2種類。ただ、写真を見返してみると、去年むちゃくちゃ高かったのは白斑の中でもさらに白が多くツヤ感があるのでもしかしたら別系統かもしれません……。

これも2種類? エスター錦

エスター錦(白斑)
エスター錦 ゴールド

こちらは普及種価格まであと一歩なところまで落ち着いてきたエスターですが、生産者さんが発色の違いで個体選別し始めたのでいくつかの「カラバリ」が誕生しつつあるようです。とりあえず「ゴールド」は入手したけど他にもある感じ。果たしてどこまで追いかけることができるのか……。

ミニマ錦とカラバリ

最後に。カラバリと言えばミニマ。ミニマにしてもミニマ錦にしてもやたらといろんな色名がくっついた品種名を見かけるのを、この際だから全部片っ端からお取り寄せしてみました。これだけ揃えているのは日本広しと言えどもうちくらいしかないのではないでしょうか(全部持ってるよ!という方いたらぜひお友達になりたいです)。

ミニマ錦 4色勢ぞろい
エケベリア ブルーミニマ錦
エケベリア ミニマ錦
エケベリア ホワイトミニマ錦
エケベリア ピンクミニマ錦

で、結論として「違うのか?」と言われると。違うかもしれないし、同じかもしれないとしか言えません。少なくとも、はっきりとルーツが違うベツモノだと断言できるほどの違いはなく、あっても増殖による変異か、個体選別なのかなと思います。1つ持ってるかたは他のをお買い求める必要は無さそうです。

まとめ

というわけで始まりました2024年。今年はこんな「今までは遠くから眺めるしか無かった高級種」のお取り寄せとか、比較実験や環境構築だけでなく、本来であるPUKUBOOKのサービス向上や機能追加をいくつか計画しています。そのためにももちろん「軍資金」が大きく関わってきますので、いろいろと「お裾分け」する際に「お引取り」をご検討いただけると幸いです。

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