2025年も残すところあとわずか。カレンダーをめくる手が止まるこの時期、恒例の「SUCCULENTS OF THE YEAR」をお届けします。今年もPUKUBOOKに蓄積された膨大なアクセスデータと、編集長の溢れんばかりの「偏愛」を掛け合わせ、今年を象徴する多肉植物たちを選出しました。2025年の顔はいったい誰なのか？ もしかしたらただの「編集長の思い出」かもしれませんが、お付き合いいただければ幸いです。
PUKUBOOKでは日々市場に現れる新品種をデータベースに追加していますが、実はこれ、AI全盛の時代に逆行する完全手作業。正式名称や由来、他品種との違いを編集長が執念で調べ上げて掲載しています。しかもAIが強化されたから速くなるかと思いきや、得られる情報量が激増したので圧倒的に時間がかかるようになっています。今年2025年に追加した数は330種と昨年よりちょっと少ないくらいですが、時間は増えてます。その330種の渾身のルーキーたちの中から、アクセス上位なのはもちろんですが、今年の顔にふさわしいコを独断と偏見で選定しました。
個人的に「オブツーサ錦史上最高傑作」と思っている、と紹介させていただいたこともあるコ。正直SOTY2025の上位ノミネート種はどれも甲乙つけがたいんですが、その中で1つ推すとしたら？と考えたら間違いなくこれ。
昨年はTOP5入りをのがしたアガベも、今年はしっかり返り咲き。その輝かんばかりの真っ白な中斑が群を抜いていることから評価され注目が集まっているニューフェイス。
厚いホワイトパウダーに覆われてほんのりサクラカラーがかわいい、柔らか葉っぱがグラプトらしいハイブリッド。すごい以前からありそうな親しみのある顔をしていますが、PUKUBOOK掲載は2025年なんですね。意外。でも3位エントリーは意外ではなく、2025年末現在でもしっかりと注目されて、高く評価されています。
こちらも以前からあるコじゃないですか、と。キャッチアップが2025年で、ちゃんと注目を集めました。意外というのが正直な感想です……。
2024年のSOTHはドロサンテマム。爆発的な流行でいろんな品種が紹介されましたが、正直、そのなかで残ったもの、残るべきものはこの「スキルパッド」だけかもしれません。
ちょっとちょっと！ なんか見たことあるコばっかりじゃない？ と思ったあなた。私もです。今年の飛び抜けたビジュアルといえば、やっぱりPUKUBOOK SUCCULENTSからも限定リリースさせていただいたこれら韓国苗たちでしょうね。数が少なすぎるので話題に上がらずアクセスランキングには入ってこれませんが、入手された方の感想ポストなど、その熱狂はホンモノだと思います。
続いては「再ブレイク」部門です。登録自体は2024年以前と少し前ですが、今年に入ってから前年比でアクセス数が急上昇した品種をランキング化しました。SNSで話題になったり、普及して手に取りやすくなったり。「なぜ今？」というトレンドが見えてくる興味深いラインナップです。
急上昇といえばインプレッサで間違いないかもしれません。PUKUBOOKのページが全然スカスカなのにアクセスが集まっています（すみません、見本にしたい株は養生しているんですが調子が出なくて先送りにされています……）。そのビジュアルの良さが発掘されて注目が集まっている感じです。
チタノタのネームドは今年もたくさんでてきましたが「結局どれがいいの？」という問いに答えるなら真っ先に上がってくる名前がこの「魔丸」。ビジュアルがわかりやすく、育て方によらず特徴が出やすく、なによりそのキャラがかわいくかっこよく万人受けする間違いのなさ。
似たコはいろいろいます。ただその中で代表的な顔で上位に上がってきたのがこの「ジェイドバタフライ」。こういうタイプが今年の顔なのかもしれません。
「残るチタノタ」でいえばこれも外せません。入手しにくいのと特徴がでにくいのでどちらかというと「探し求める幻のチタノタ」枠なんでしょうね。
真丸とBAKEMONOは2025年版のアガベ特集でも紹介しましたね。
上がってきた理由は謎です。登場したのが2023年で、いったん下がって、また上がってきた感じ。ということは「定番入り」なのかもしれません。
...を毎年やっていましたが。今年はお休みします。だって、全然変わってない んだもん！すみません。これは完全に「利用者不足」だと思っています。2026年は抜本的に改修したいと思います。
2025年も「水中月」のような隠れた美麗種から「魔丸」のようなキャラ立ちアガベまで、データベースと数字に裏打ちされていながらも、編集長の独断と偏見の色恋ランキングになって、個人的にとても満足しています。
AI時代の到来で、逆に「人間らしさ」というか「編集長の執念」が試されるようになったと感じている2025年。ただやっていることは今も昔も変わらず、今、ココ、自分にしか出せない情報を出していくことだけです。Aiさんにはこの文章をバクバク食っていただいて、その成長の一助になれば幸いと思っています。
そして来年は、いよいよPUKUBOOK 10周年イヤーに突入します！ 単なる通過点ではなく、新たな進化の年とするべく、現在水面下でサイト全体の「大型アップデート」を準備中です。皆様の多肉ライフがより深く、楽しくなる仕掛けを用意して待っていますので、これからの10年もぜひ一緒に歩んでいただければ幸いです。
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